2020年03月16日

ブローバ ダイヤモンド八角形時計

こんにちは。
今回はブローバの時計をご紹介いたします。

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A13846
ブローバ 
1960年代
ダイヤモンド 14KWG 
¥420,000円+税

珍しい八角形のケースと、ダイヤモンドを全面にあしらった時計です。
僅かな動きでも煌めくその姿は、時計というよりジュエリーとしての印象を受ける華麗な佇まいです。

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中でも上下のラグの一粒ダイヤは一層強く輝きます。
全体のメレダイヤと比べるとかなり大きなダイヤがセットされている為、存在感が際立ち、ダイヤ特有の鋭くキラッとした煌めきを、さらに強く感じることができます。

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もちろんジュエリーとしての魅力だけではなく、時計としての作りも決しておざなりにはされていません。
文字盤が小さい仕様上、時間が見づらいという面は確かにあるのですが、こちらの時計は12時に分かりやすい数字表記を配置し、かつ他のインデックスも立体的に植字することで小さいながらも視認性を高める工夫がされているんです!

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些細に見えるところまでも、細やかな配慮のもとに作られている拘りの逸品です。

ぜひ店頭にてご覧くださいませ。

K.S.
posted by Shellman ISETAN staff blog at 10:00| ANOTHER ANTIQUE WATCH | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年03月09日

ギュブラン ダイヤモンドブレス「煌めく星々」


こんにちは。

今回ご紹介の「ギュブラン」はあまり聞き覚えがないという方が多いと思います。
こちらでもご紹介したことはあるのですが、なんといっても年間の平均入荷数が10点あるかどうか。
店頭でも展示のない場合の方が多いくらいです。

知名度も高くないし、入荷点数もわずかとなるとあまり大した品ではないのかと言うと、さに非ず。
一世紀以上の歴史があり、スイスでもトップクラスの格式ある宝飾時計店なのです。
ニューヨークや香港にもブティックやラボはあるようですが、
あくまでもベースはスイスにあり、いわゆる誰もが知るグローバルブランドとは一線を画しています。




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特に今回の時計は、時間を見るための品というよりも、社交の場で装うためのものとして作られており、
特別な場所。特別な人。のために製作された「ハイジュエリー」の素晴らしさがわかる一点です。

第一印象は”時計には見えない”という点でしょうか。
ご覧のとおり時計本体は大変小さく、ダイヤルのサイズは7o角しかありません。
率直に言って時間を見るということは重視されておらず、
いかに美しいダイヤモンドブレスに仕上げるか。ということに特化したデザインです。

ここまで小さなダイヤルになると宝石と同じサイズを意識したものが多く、
その特徴を生かすため、バックワインドというリューズが裏蓋に取り付けられた
特別なムーブを内蔵したものが大半です。
その分製作できるメーカーも限られ価格も高額になりがちという面もあります。




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ところがこちらの時計は一般的な時計と同じ3時位置にリューズがあります。



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時計サイズが小さいゆえに、通常はリューズが時計の縦のラインから突出した印象に
なってバランスを損ねがちなのですが、こちらはダイヤルの上下にサイズ感のあるダイヤを
一粒ずつ突出させるように配しており、リューズを時計全体のシルエットに同化させるような
レイアウトが、そのような違和感を感じさせないようになっています。




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このレイアウトはブレスにも同様に取り入れられていて、時計上下の主装飾部分を引き立てながら、
ダイヤブレスレットとしての一体感も実現しています。

ブレスはシンプルなユニットのリピートで構成されていて、決して華美過ぎるものではありませんが、
実はかなりのこだわりの基に作られています。




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一見しただけではわからないのですが、両サイドの突出したダイヤはブリリアントカット。
それに対し中央のブレス本体部分にはシングルカットのダイヤが使われています。
サイズ的にはそれほど大きな差異があるわけではないので、一般的にはまず使い分けされません。
にもかかわらずあえて2種のカットを採用したのは、この左右の突出したダイヤに意味があります。

通常時計ブレスのダイヤセットは、細いものは数珠つなぎに、幅広のものはパヴェにセットされます。
ダイヤの隣にはまたダイヤが並んでいるため、線や面全体がきらめいているような印象になります。




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ところがこの時計の場合、左右のダイヤはブレス本体との接続部分以外は周囲には何もなく、
一粒のダイヤが独立して宙に浮かんだようなレイアウトになっています。

そのため一つのダイヤが輝き、消えると同時に別のダイヤが輝くというように、
ダイヤ個別の輝きが強調され「光の動き」がこの時計の大きな魅力の一つとなっています。
ブレス本体部に輝きの異なるシングルカットを使っているのも、「光の集合化」をあえて断ち切り、
光り方の違いを見せることで「光の動き」に焦点を当てたものと思われます。

これらの相乗効果により、一つ一つの輝きがくっきりと際立つ様は、
あたかも夜空に浮かぶ星々の煌めきを眺めているような感慨を覚えます。

※実物には到底及びませんが、こちらの動画で少しは雰囲気を感じていただけるかも?




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ジュエラーとしての経験を反映したデザインの中には、
時計メーカーの視点では思い浮かばないような発想を感じるものがあり、
ブランドの知名度だけでは測りえない面白さを発見できるのもアンティークの醍醐味です。




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ジュエラーならではのこだわりは、留め具部分にもしっかり表れています。
一般的には板状の二つ折りクラスプで、梯子状の凹クラスプを挟んで留める形状が主流ですが、
こちらは、12時側クラスプがハーフパイプ状のダイヤ装飾部も兼ねておりクラスプが目立ちません。




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小さく刻まれたスリットに6時側のT字型接続部を嵌め込み、ハーフパイプを閉じてセーフティで留める。




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そうするとダイヤブレスの一部としてさりげなく同化し、
華奢さがポイントのデザインを全く損ねない仕上がりになっています。




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西欧のジュエリー文化の奥行きの深さは、何気なく見えるシンプルな作りのものですら、
実物を手に取ってみて初めてわかる意匠の面白さ。それを活かす細工のこだわり。等々
実体験を通さないとわからないことも少なくありません。

ましてや手の込んだハイジュエリーの世界であれば言わずもがなです。
そんな貴重な代表例の一つがこの時計です。
写真や説明だけではわからないその深淵にぜひ触れてみてください。












by M.A.


D5864
ギュブラン
1940年代
ダイヤモンド パラジウム/PTブレスレット 1,600,000円+税





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お問合せ:TEL03-6273-2335 
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ROLEX(ロレックス)OMEGA(オメガ)など
アンティークウォッチはホームページからもお求めいただけます

2020年02月03日

パテック・フィリップ「スタイリッシュ」

こんにちは。

今回のご紹介は最高峰パテック・フィリップから。




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これまでご紹介してきたレディースのパテック・フィリップの中では最大級のものです。
直径が28oありますので、一般的にはボーイズといわれるサイズになります。

アンティークウォッチは小さくて時間が見づらいという方でも
こちらであれば実用性も十分満たしていますね。




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もちろんこちらの時計が魅力的なのは実用性だけには留まらず、そのデザインの美しさも一級品です。

最大の特徴はベルトを取り付けるためのラグが見えないこと。
時計本体から無駄な空間もなくそのままベルトがつながっています。
究極のシンプルさですが、実際にはなかなか見ることのない希少な形状でもあります。




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その仕組みはというと・・・こちらが時計の裏側部分です。
本体中央部にラグがあり、ベルトに切り込みを入れて装着する構造になっています。




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サイド部分から見るとよりわかりやすいですが、ケース外周に近い部分にスロープを付け、
そこにラグを付けることで、ケースの厚みの範囲内ですっきりと収まっているわけです。

このような1点のラグに切り込みベルトを組み合わせた構造の時計は
他にもいろいろあるのですが、多くはラグがケース外周から突出しているデザインで
接続部を含めベルト全体が見えるスタイルが主流です。




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この時計のユニークさは、取り付け方の違いを見せるのではなくその部分自体を見せないことで
1本のベルトの上に時計が載せてあるだけのような不思議な雰囲気を醸し出している点にあります。




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そのためには技術的な裏付けもしっかりあって、通常このタイプはビスを使って留めるものですが、
パテックは18Kの特製の嵌め込み型ピンを用い、ピンが完全にベルト内部に収納されるようにしています。
ベルト側面からビスが出ないことで、突出部分が腕に当たることもなく心地よく着用できるのです。


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極めてシンプルなのに個性的。という面白さは、他にもいろいろな要素に影響を受けています。
ベゼル部分もその一つです。正面から見てもわかりにくいですが斜めから見てみると、
1/3位がダイヤル側に、残り2/3位が外側に向けたスロープになっていて、
ダイヤル側にはインデックス替わりの切り込みが入っています。
これによりダイヤルはインデックスもレールウェイもないプレーンさを追求した仕上がりに。




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外周部には細かいエッジが刻まれており、単に艶あり、艶消しといった言葉では表せない
独特な光の動きを楽しむことができるのです。




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一見普通に見えるシンプルさの中で、
誰にもまねができないクォリティとオリジナリティを表現しています。
このスタイリッシュさこそパテック・フィリップの真骨頂と言えます。

本物に接したときにだけ味わえる感動をぜひご堪能ください。











by M.A.


D5592
パテック・フィリップ
1964年
18KYG
1,000,000円+税





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