2021年02月26日

【STORY】ルシアン・ピカール「シェルとガーネット」

今回はルシアン・ピカールのアンティークウォッチのご紹介です。

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A13512
ルシアン・ピカール
1960年代 14KYG
528,000円(税込)

ルシアン・ピカールは1923年創業のスイスのメーカーで、
アンティークウォッチでは、個性的で華やかなデザインのものを多く見かけます。
特にパールやカラーストーンを使ったものはアンティークでも珍しく、
時計とは思えないようなファッショナブルなデザインは最も得意とするところです。

そんなカラーストーンを使った時計の中でも、
こちらはシェル✖️ガーネットと希少な組み合わせです。

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七色に輝くシェルの文字盤を深紅のガーネットが取巻いています。

時計に宝石をセットする場合、輝きや色味を最大限に活かすために、
金属部分を目立たせないよう最小限の爪で留めることが基本ですが、
「ダイヤルの周りを深紅のリングが取巻く」という
デザインを強調するために、外周の分断のないレール留めが使われています。

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あくまでガーネットはデザインの一要素として取り入れているという考えで、
ブレスレットのコマ一つ一つにまで同様にセットされた贅沢な使い方です。

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統一感を出すため、ブレスレットにも時計本体に準じたデザインがされており、
シェルの代わりに太陽光のような放射線状の彫刻が施されています。
シェルとは違ったゴールドらしい重厚な輝きを堪能できます。

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中心に丸い彫刻を入れることで、グラフィカルな花模様にも見え可愛らしいですね。

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文字盤を内側にして着ければジュエリーのようにもお使いいただけます。
店頭へお越しの際は、ぜひご試着くださいませ。

K.S.
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2021年02月22日

【FINE DESIGN】Vol.6

こんにちは。
今回はアンティークネックレスのご紹介です。

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I432
20世紀初期
ダイヤモンド ネックレス
Pt 14K(チェーン)
286,000円(税込)

曲線を描くフォルムとペアシェイプのトップがスウィングする、
上品な印象のネックレスです。

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通常石座の形は、石の形に合わせた丸や正方形が多いのですが、
メインストーンのダイヤには珍しく、六角形にデザインされています。

また、ダイヤ周りにはプラチナアンティークらしい、ミル打ちが施されています。

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さらに六角形を丸い透かしで取り囲むことで、
宙で浮いているようにも見えます。
そしてその丸枠もさらにドロップ型の枠に透かしでセットされており、
シンプルながら複層的な構造のおかげで、
とても奥行き感のある仕上がりになっています。

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チェーンを繋ぐ部分の非常に小さなダイヤ周りにもミル打ちされており、
細かな部分にも手を抜かないこだわりを感じます。

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留め具には筋彫りとドットがデザインが入った珍しい作りです。
装着時には見えない部分にもしっかりと細工がされています。

エレガンスな装いを演出してくれる、
アンティークネックレスです。

店頭にお越しの際は、是非ご試着くださいませ。

K.S.



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2021年02月19日

【STORY】カルティエ「贅沢な日常」


こんにちは。先月ご紹介したトーチュに続きもう一点同年代のカルティエの時計をご紹介します。
トーチュとは違いこちらと同じ形は現在では作られていません。




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正方形の極めてシンプルなダイヤモンド取巻きの時計です。
前回、最初から「腕時計」としてのデザインを考えていたことが、
カルティエを腕時計史におけるパイオニア的な存在にしている旨をお伝えしましたが、
こちらの時計にもしっかりそのポリシーが伺えます。

腕時計の誕生については諸説あり、世界共通で「これが最初の腕時計です」と断定できるものはありません。
ただ主流の説の一つと言われているのが、ブラジルの資産家で飛行機のパイロットでもあった
アルベルト・サントス・デュモンが、操縦中の時間確認の困難さを知人であった
ルイ・カルティエに伝えたところ、それに応えて作り出されたものだというものです。
1904年のことで、ウォッチと言えば必然的にポケットウォッチ=懐中時計を指していた時代です。

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その後1910年代になって商品としても販売されるようになりますが、
これが今でも人気の高い「サントス」の始まりです。
飛行機の風防を留めていたビスをモチーフとして使ったベゼルが
特徴的なデザインで1世紀を超えた今でもその魅力は失われていません。

サントスのもう一つの特徴は、現在でもカルティエのシンボルとなっているローマ数字+
正方形の文字盤です。これも今では普通に目にするもので特に気に留まらないでしょうが、
元々懐中時計をベースとしてスタートしたのが腕時計なので当初は丸型が基本でした。

腕時計が浸透し、生産数で懐中時計を凌駕するようになってくる30年代頃には、
デザインもほぼ腕時計としての形に移り変わりましたが、
それ以前の年代までは、まだまだ懐中時計もしっかり現役で活躍していました。
そのような中で、懐中には珍しい角型のダイヤルを持ち、腕に巻いて着用する腕時計が、
未来を象徴するような斬新な存在に見えたであろうことは容易に想像できます。




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そしてこちらの時計もサントスと同じように正方形の文字盤を持っています。
初期のタンクやトーチュなど、丸型以外の腕時計の多くは縦長にデザインされることが多く、
正方形は腕時計の中でも少数派でした。これはカルティエに限らず腕時計全般に言えることです。

ただこの時計はサントスとも違ってビスを使ったベゼルもなく、
ケースと一体でデザインされたラグもありません。
つまり「飛行機の操縦中に時間を見る」という
明確な目的のあったサントスとは方向性が異なるわけです。




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ではその方向性とはなにか?ということになりますが、
それこそがまさに私達が今現在当たり前のように受け入れている
「デイリーに使えるジュエリーウォッチ」であり、ここがその起源ということになります。

もちろん時代背景を考えれば、あくまでカルティエの顧客層という条件をクリアした
ごく一部の人々に限られていたことは間違いありませんが。




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現在は革ベルトを取り付けてありますが、実は当時この類の時計はリボンで着用することが一般的でした。
ドレスの生地にも合わせられるようなグログランやサテン等の上品なテキスチャーが好まれました。
タンク等のようにラグを含めたデザインにしなかったのも、
デリケートな生地とのバランスに配慮し、ラグの存在感を最小限に抑えたものと思われます。




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アールデコ時代のジュエリーウォッチは細長い長方形や、
幾何学的なモチーフを組み合わせた小ぶりなものが多くを占めます。
基本はドレスアップした際に用いるもので、時間を見るという役割はあくまで補助的なものとの認識でした。
しかしこの時計は20o角の大きさがあり、時計としての機能性もしっかり持っています。
当時このようなサイズでダイヤモンドをあしらった時計などそうそう見るものではありません。
カルティエの独創性は単に形だけではなく、「新しいライフスタイルにおいては、
どのようなものがふさわしいのか」という発想からして他とは異なっていたわけですね。
それが一世紀の時を超えてもなお、腕時計というジャンルに大きな影響力を保ち続けている所以です。



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裏蓋がゴールドなのは前回のトーチュと同じですね。




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現在ではダイヤモンドをあしらった時計も、日常のシーンで普通に使われています。
でもかつてはそれは常識ではありませんでした。
そんな時代に今に通じるデザインで作り上げられた名品がこちらです。

その歴史的な時計を実際に使って楽しめる貴重な機会です。
どうぞ大きな時の流れに身を委ね、自身がその一部になる楽しさを味わってみてください。









D6540
カルティエ
1920年代 ダイヤモンド プラチナ 18KYG
1,760,000円(税込)


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